第57回日本呼吸器学会中国・四国地方会 於高知市文化プラザかるぽーと(呼吸器科医の学会)

第57回日本呼吸器学会中国・四国地方会 於高知市文化プラザかるぽーと(呼吸器科医の学会)
に出席し、学会発表して参りました。

演題は「特発性縦隔気腫の2例」です。
縦隔気腫は気管支・肺疾患による症候性、手術・内視鏡などに よる続発性、縦隔の直接開放や気管・主気管支・食道の穿孔などによる外傷性、に分類されますが、これらの原因が特定できないものをSPM(特発性縦隔気腫)といいます。SPMは予後良好な疾患ですが、私が経験した症例は運動で誘発され、しかも繰り返し再発した非常に稀な症例であるため、報告する意義があると考えました。縦隔気腫の鑑別としてMach band という画像の効果がありますが、診断を誤る可能性のある所見であり、十分注意が必要です。

発表後の質疑では2名の方に質問頂きました。一人目はSPMの誘因について尋ねられたので、運動、歌唱、大きな声、など肺胞内圧の上昇する行為で生じることを説明しました。二人目は縦隔気腫を胸部レントゲンで診断する際に見逃さない秘訣はないかと質問されました。秘訣はないが、正面写真だけでは見逃しやすいので、必ず側面像も撮影して心陰影だけでなく気管支周囲や大動脈周囲にも気をつける必要があると回答しました。

教育講演を聴講しました。肺がんの免疫チェックポイント阻害薬の位置づけについてでしたが、扁平上皮癌も非扁平上皮癌もPDL-1 50%以上陽性のときには、ペンブロリズマブが第一選択薬であることが示されました。

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