第60回日本呼吸器学会学術講演会にて私の発表が「ミニシンポジウム」に採択されました。

2020年9月22日から24日の3日間、第60回日本呼吸器学会学術講演会が開催され、私は臨床研究成果を発表しました。
全演題数は1065題にも及びますが、大学病院や公立病院に勤務する先生方の発表がほとんどの中で100演題のみが選ばれる「ミニシンポジウム」に、大変光栄にも私の演題が採択されました。
以下に発表抄録を掲載します。
本番では更に内容を充実させて発表いたしました。
※コロナ渦で学会開催日が延期された上、結局WEB開催となりましたことが大変残念でした。

////////////////////以下抄録

【演題名】

アクションプラン(AP)で慢性呼吸不全急性増悪(AE)は早期診断できる!-開業医の取組み-

【英語演題名】

Early diagnosis of acute exacerbation of chronic respiratory failure by using an action plan ~ a medical practitioner’s ingenuity ~

【背景と目的】

療養日誌(日誌)に記載する4指標(SpO2,脈拍,体温,呼吸回数)をグラフ化し日常変動を超える値を異常値と定義しAPに利用すればAE早期診断に有用と本会で報告した(日呼誌 6: 200, 2017)。
残る課題はAP作成/運用方法の確立である。

【対象と方法】

当院HOT患者の安定期日誌(指標測定前に6分間安静厳守)を
①後方視的に検討:各指標の日常変動範囲(上限/下限値)を決定し、
②異常値を定義:SpO2下限値-1~2%、脈拍上限値+5~10回、体温上限値+0.2~0.3度、呼吸回数上限値+1~3回、ボルグ上限+1、
③2指標以上が異常ならAP陽性と定義し受診勧奨。
④入院したAE21件でのAPの有用性を検討。

【結果】

15件(71%)が入院1〜11日前にAP陽性、5件が当日陽性。

【考察】

AP陽性時点で早期受診すれば入院など重篤化を免れた可能性がある。
受診が遅れた要因は陽性所見があるのにAP未使用、測定/記録が不安定で判定しにくい、受診を嫌う等であり、患者・家族・在宅療養支援スタッフに対して運用の周知徹底が必要である。
発表では更に改良したAP作成/運用方法を提示する予定である。

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これからも患者様に寄り添い、最善の取り組みをしてまいります。

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