開業の理念

当院は、内科クリニックとして地域医療に貢献することを目的に開設いたしました。

私はこれまでに喘息・アレルギー患者の診断と治療、COPD、間質性肺炎、肺結核後遺症、あるいはそういった疾病が進行した結果おこる慢性呼吸不全の患者様を多数、診断・治療・指導・教育してまいりました。

その経験を十分に生かせる診療を行うにはどうしたら良いのか検討した結果、当クリニックの開業が最も適していると判断した次第です。

以下に当院で提供したいと考えている診療内容について具体的にお示しします。

  1. 呼吸器疾患の診断と治療を的確に行います。
  2. 睡眠呼吸障害(睡眠時無呼吸症候群)の診断と治療を行います。
  3. 慢性呼吸不全患者に必要なケアや技術を広め、地域医療・訪問診療の医療水準の向上に寄与できるように努めます。
  4. 総合内科専門医として、プライマリケアを積極的に行います。
  5. クリニック内での感染リスクを最小限に減少させます。

呼吸器疾患の診療

日本呼吸器学会認定専門医ならびに日本アレルギー学会認定専門医、元日本呼吸ケアリハビリテーション学会評議員として急性上気道炎(かぜ)、肺炎はもとより、気管支喘息・花粉症を含むアレルギー疾患・肺気腫(COPD)・間質性肺炎・慢性呼吸不全の診断と治療について、質の高い医療を提供させていただきます。

気管支喘息・肺気腫(COPD)は、どちらも咳、痰、喘鳴、呼吸困難 を認める疾患ですが、確定診断が非常に難しい疾患であり、治療方針決定にも難渋します。当院では専門的検査を導入し、確実な診断と治療を提供します。 通常治療では寛解しない重症気管支喘息では「分子標的治療(ヌーカラ®、デュピクセント®、ゾレア®等)」の使用経験も多数あり、患者様は呼吸苦から解放されています。

肺がんが疑われる患者様は、当院の最新のCT装置にて診断いたします。胸部レントゲンでは指摘できない5mm程度の陰影が肺がんの可能性があるので、CTで経過観察すべきである、と日本呼吸器学会で推奨されています。

慢性呼吸不全患者様には、在宅酸素療法のみならず、在宅用非侵襲的陽圧補助換気療法(NPPV) にも積極的に取り組み、正しい知識を習得していただき、自己管理ができ、かつ急性増悪の早期発見にも役立つ療養日誌の指導も行っています。呼吸困難で苦しむ患者様の症状を改善し、QOLの向上、生きる意欲の高揚にも寄与したいと考 えております。

睡眠呼吸障害・睡眠時無呼吸症候群は従来の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS) だけでなく、慢性心不全にも合併しており(約 50%)、今まで考えられていたよりもはるかに多くの患者様が罹患しています。2010年以降の最新の研究では脳塞栓症の原因疾患として知られる心房細動の患者は、重症OSASを高率に合併していることが判明しました。心房細動と診断された患者様は睡眠時無呼吸症候群を合併していないか検査することが望まれます。
治療はCPAPですが、日本呼吸器学会や日本睡眠学会の学会報告によると一般的に装着開始して1年以内に約3割の患者様が(治療が必要にも関わらず)離脱されると言われています。装着に慣れず中止するのが大きな理由ですが、当院では熟練したスタッフが装着指導し、さらに毎回の診察で不具合があれば医師が丁寧に調整していきますので、98%離脱はありません。安心してお任せください。

肺炎・急性気管支炎については、肺炎治療ガイドラインに沿って正確に重症度を評価し、入院か外来治療かを的確に見極め、患者様の速やかな回復と治療負担を軽減させるように努力いたします。

インフルエンザ・肺結核、新型コロナなど、他人への感染が懸念される疾患が疑われる場合は、患者様を感染対策待合室へ案内し、患者様本人も他の患者様も安心して受診していただけます。

花粉症・通年性アレルギー鼻炎などのアレルギー疾患は、成人喘息の4−6割に合併しています。花粉症の時期には喘息症状が非常に悪化することも知られており、花粉症の症状がでる時期に治療を行うことで、つらい喘息発作を起こしにくくなります。当院では鼻炎管理≒喘息管理と考えて積極的に治療介入し喘息症状の安定を目指しています。スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の患者様には、舌下免疫療法を実施して治癒を目指します。

内科一般の診療

私は、呼吸器専門医を取得する以前に、腹部超音波診断、上下部消化器内視鏡診断、胃透視・大腸透視診断に従事、高血圧・糖尿病(インスリン治療導入)などの一般内科の診療技術を習得し、日本内科学会認定総合内科専門医を取得いたしました。

専門医として呼吸器・アレルギー疾患に注力するとともに、合併する他の内科的疾患も可能な限り取り組んでいきたいと考えております。

●患者様が安心して相談し、治療を受けていただけるようにスタッフ一同心がけておりますので、体調不良を感じていらっしゃる患者様はどうぞ安心して来院ください。