2019年7月14-15日に徳島市で開催された第61回日本呼吸器学会中国・四国地方会 於あわぎんホールに出席し、勉強してまいりました。

2019年7月14-15日に徳島市で開催された第61回日本呼吸器学会中国・四国地方会 於あわぎんホールに出席し、 勉強してまいりました。
地方会は症例報告が多くを占めるので、私の聴講した発表を以下に報告します。

以下の記載は私の聴講メモですので、記載に間違いがあっても責任は負えませんのでご了承ください。

接触者検診でIGRA陰性にもかかわらず発症した肺結核の1例

八島千恵先生

10代後半の男性。近親者が肺結核となり接触者検診としてT-SPOTをおよそ1ヶ月後と3ヶ月後に実施し、両検査ともに陰性であったので非感染と判断してフォローアップ終了した。その約1年後に定期受診していた病院にて浸潤影と散布陰影、T-SPOT陽転化を認め最終的に肺結核と診断された。質疑応答では基礎疾患であるマルファン症候群とIGRA陰性との関連をしめす文献はないとのことであったが、座長からコメントあり。マルファン症候群は成長因子TGF-βの過剰な活性化が原因で種々の症状が発生するとされており、TGF-β過剰状態下ではINFγ抑制されている可能性があり、T-SPOT陰性化させたかもしれない。

ニボー像を伴う肺膿瘍陰影を呈し診断に苦慮した肺結核の一例

鴨頭実加子先生

肺膿瘍の画像所見を呈する肺結核は比較的珍しいとのこと。フロアからのコメントで、最初の胸部CTで散布陰影と思われる部分があるので、見逃さないようにとアドバイスがあった。

神経線維腫症に合併し進行性に増悪した肺非結核性抗酸菌症NTMの一例

前田優先生

空洞陰影を呈する肺NTMは本来なら手術適応であるが、精神科疾患を有し身寄りがないなどの患者背景が理由で手術を行えなかった症例である。神経線維腫症の肺合併症に肺嚢胞の進行があるが、図らずもNTMの病変と肺嚢胞の同時進行が呼吸不全を増長し早期死亡に至らしめた可能性がある。

食生活・血液検査より寄生虫感染を疑い免疫血清検査で診断した肺吸虫症の2症 例

大崎薫先生

今回の症例ではサワガニを生食しており気管支肺胞洗浄液や胸水穿刺液検体では虫卵は同定できなかったが、免疫血清検査でウェステルマン肺吸虫や宮崎肺吸虫抗体が陽性であり診断した。両者とも血中好酸球の異常高値を認めた。サワガニの20%は寄生虫で汚染されており、1個の虫卵でも感染成立する可能性がある。

アンホテリシンBとフルシトシンの併用療法が奏効した非免疫不全者の肺クリプトコックス症の一例

藤本周作先生

Cryptococcus neoformansによる肺クリプトコックス症の症例。肺野のほか縦隔リンパ節にも病変が及びEBUS-TBNAにて確定診断した。一般的にフルコナゾールが有効だが本例は無効、ボリコナゾールも無効、アンホテリシンBとフルシトシン併用療法が有効だった。フロアの質問はHTLV-1の感染はなかったか?またコメントとしてフルコナゾール無効時は感受性をしらべてみる必要あるとアドバイスがあった。

*本発表は初期研修医優秀演題賞を受賞されました。おめでとうございます。

優秀演題賞受賞した藤本周作先生
(向かって右)と
指導医師の小田先生

コメントは停止中です。